2010年7月2日,ロシアのプログレスが国際宇宙ステーション(ISS: International Space Station)とのドッキングに失敗したとの報道がなされました.プログレスとは,無人貨物船で宇宙飛行士の食糧や衣類,さらには,実験装置などの輸送手段として開発されたものです.スペースシャトルが無くなってしまった現在,このような無人貨物船とISSとのドッキング技術はとても重要なのです.ニュースによると,プログレスはISSから3kmほど離れて通過し,現在はISSと同じ軌道上におり,再びドッキングを試みるそうです.
ドッキングをする予定だったにもかかわらず,3kmも離れていたというのはランデブー(接近)すらもできていない状態です.ISSの船長によると,プログレスは制御できない状態で回転し,視界から消えたそうです.自動ドッキングシステムが機能せず,手動でも制御不可能だったとのことです.
日本にも無人貨物船としてHTVというものがあり,昨年ISSとのドッキングに成功しています.日本よりもはるかに宇宙開発が進んでいたロシアですら失敗してしまったというのはかなりショックです.もしかすると,日本の技術がロシアの技術を追い越してしまったのでしょうか?
ところで,皆さんはこのように無人貨物船が空中でISSとドッキングしていたという事実はご存知でしょうか?スペースシャトルは人間が実際に搭乗するのでうまくコントロールしてくれそうですが,400kmもの上空でしかも無人で宇宙船同士がドッキングするなんて凄い技術です.数十年昔のウルトラセブンの世界がよみがえります.私達が知っている以上に宇宙開発はどんどん進んでいます.これからの10年間はどんな夢が実現されていくのか楽しみです.
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